はじめまして。
日本FX教育機構代表理事の野口健幸と申します。
私は金融庁の投資助言業に登録したFXスクールを10年運営させていただいております。
今回はボリンジャーバンドについてお話させていただきます。
ボリンジャーバンドはかなり使えるものになるので、しっかり今回の記事で理解して使えるようになって下さいね。
ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)は、トレンドとその変動を視覚的に把握するために使用されるテクニカル分析のツールです。
このツールは、価格の相対的な高さや安さ、過去の価格の変動の程度を示すために広く利用されています。
以下に、ボリンジャーバンドの基本的な概念と使い方を詳しく説明します。
目次
【構成要素】
ボリンジャーバンドは、主に以下の3つの構成要素から成り立っています。
中間バンド(Middle Band)
- 中間バンドは通常、単純移動平均(SMA)を基に計算されます。
20日間の期間が一般的に使用されますが、トレーダーは異なる期間を選択することがあります。中間バンドはトレンドの方向性を示します。 - 中間バンドの計算式:\text{Middle Band (SMA)} = \frac{\text{Close}_{1} + \text{Close}_{2} + \ldots + \text{Close}_{n}}{n}Middle Band (SMA)=nClose1+Close2+…+Closen
- \text{Close}_{i}Closei は期間内の終値で、nn は期間の長さです。
上部バンド(Upper Band)と下部バンド(Lower Band)
- 上部バンドと下部バンドは、中間バンドから標準偏差を加算または減算して計算されます。
通常は中間バンドの上下に2つのバンドが描かれます。 - 上部バンドの計算式:\text{Upper Band} = \text{Middle Band} + (k \times \text{Standard Deviation})Upper Band=Middle Band+(k×Standard Deviation)
- 下部バンドの計算式:\text{Lower Band} = \text{Middle Band} – (k \times \text{Standard Deviation})Lower Band=Middle Band−(k×Standard Deviation)
- kk は標準偏差の倍数で、一般的には2が使用されますが、トレーダーによっては異なる倍数を選択することもあります。
標準偏差(Standard Deviation)
- 標準偏差は価格の変動の程度を示す指標で、ボリンジャーバンドでは価格の変動を計測するために使用されます。
標準偏差が大きいほどバンドは広がり、小さいほどバンドは収縮します。 - 標準偏差の計算式:\text{Standard Deviation} = \sqrt{\frac{\sum_{i=1}^{n}(X_i – \bar{X})^2}{n}}Standard Deviation=n∑i=1n(Xi−Xˉ)2
- X_iXi は各期間の終値、\bar{X}Xˉ は期間内の終値の平均、nn は期間の長さです。
これらの構成要素を組み合わせることで、ボリンジャーバンドは価格の相対的な高さや安さ、過去の価格の変動の程度を示し、相場のトレンドや転換点を視覚的に把握するのに役立ちます。
【収縮と膨張】
ボリンジャーバンドの収縮(Contraction)と膨張(Expansion)は、相場のボラティリティ(変動の程度)に関する概念で、これらの変化はチャート上で視覚的に確認することができます。
以下に、ボリンジャーバンドの収縮と膨張について詳しく説明します。
収縮(Contraction)
- ボリンジャーバンドが収縮するとは、バンドの幅が狭まり、相場のボラティリティが低下している状態を指します。
- これは相場が静かであることを示し、価格があまり大きく変動せず、トレンドが弱まっている可能性があります。
- 収縮の期間は通常、相場が水平または横ばいであることを示すことがあります。
膨張(Expansion)
- ボリンジャーバンドが膨張するとは、バンドの幅が広がり、相場のボラティリティが増加している状態を指します。
- これは相場が活発であり、価格が急激に変動する可能性が高いことを示します。
- 膨張の期間は通常、相場がトレンドを形成したり、急激な動きを示すことがあります。
収縮と膨張の確認方法
- ボリンジャーバンドのバンド幅を観察することで、収縮と膨張の状態を確認できます。
- バンドが狭くなり、価格が中間バンド周辺を動くと、収縮が発生している可能性があります。
- バンドが広がり、価格が上部バンドまたは下部バンドに近づくと、膨張が発生している可能性があります。
トレード戦略
- 収縮期間ではトレンドが弱まっているため、価格が大きく動く前の静かな時期と見なされることがあります。
一方で、膨張期間ではトレンドが形成されたり、急激な動きが期待されるため、トレードの機会が増える可能性があります。
期間の調整
- 一般的な期間は20日間ですが、トレーダーは期間を調整して短期的な変動や長期的なトレンドに対応することがあります。
ボリンジャーバンドの収縮と膨張の理解は、相場の特性を把握し、トレンドの転換点やエントリーポイントを見つけるのに役立ちます。
トレーダーはこれらの状態を組み合わせてトレード戦略を検討することが一般的です。
【トレンドの変換点の識別】
ボリンジャーバンドを使用してトレンドの変換点を識別するためには、特に価格がバンドの上下に触れるか、バンドの幅が急激に広がるか狭まるかを注視します。
以下に、ボリンジャーバンドを用いたトレンド変換点の識別に関する詳細を説明します。
バンドの上下への価格の動き
- 上部バンドを上抜ける場合: 強気のサインと見なされ、上昇トレンドが発生する可能性があります。
- 下部バンドを下抜ける場合: 弱気のサインと見なされ、下降トレンドが発生する可能性があります。
バンド幅の急激な変化
- トレンドの変換点では、バンドの幅が急激に広がるか収縮することがあります。
- バンドの急激な広がり: これは相場の急激な変動や新しいトレンドの発生を示すことがあります。
- バンドの急激な収縮: これは相場が静かであることを示し、トレンドが弱まっている可能性があります。
価格のバンド間での振動
- 価格が上部バンドと下部バンドの間で振動する場合、相場が横ばい(レンジ相場)である可能性があります。
- ボリンジャーバンドが水平になり、バンドの幅が狭まることがあります。
逆張りとトレンドフォロー
- バンドの上部または下部に価格が触れた場合、逆張りのサインとして捉えられることがあります。
- 中間バンドでサポートまたはレジスタンスが形成される場合は、トレンドフォローのサインと見なされることがあります。
エキスパンションとコントラクション
- バンドの幅が広がることを「エキスパンション」、狭まることを「コントラクション」と呼びます。
- エキスパンションが起きることで新しいトレンドが始まる可能性が高まります。
コントラクションが起きることで静かな市場状況が示唆されます。
ボリンジャーバンドを用いたトレンド変換点の識別は、トレーダーが相場の状態を把握し、適切なトレード戦略を展開するために役立ちます。
ただし、他のテクニカル指標と組み合わせて使用することが重要です。
【逆張りとトレンドフォロー】
ボリンジャーバンドを使用した逆張りとトレンドフォローは、相場の反転やトレンドの方向に応じて取引を行う方法です。
以下に、それぞれのアプローチについて詳しく説明します。
逆張り(反転トレード)
逆張りは、価格が過去の動きから逸脱していると見なし、その逆方向にトレードする戦略です。
ボリンジャーバンドを使用した逆張り戦略では、以下のポイントに注目します。
バンドの触れ込み
- 上部バンドに価格が触れた場合、過熱気味と見なし、弱気のサインとして逆張りの機会が生じる可能性があります。
- 下部バンドに価格が触れた場合も同様に、過冷気味と見なし、強気の逆張りの機会が生じる可能性があります。
バンドの外側に価格が出た場合
- 上部バンドを上抜けた場合、過熱気味と見なして売りの逆張りを検討することがあります。
- 下部バンドを下抜けた場合、過冷気味と見なして買いの逆張りを検討することがあります。
逆張りのリスク管理
- ストップロスを設定し、トレードが逆張りとしての期待値に反して進んだ場合にリスクを制御します。
- 逆張りは市場がトレンドに従って動くことを期待せず、一時的な反転を捉えるものなので、リスク管理が重要です。
トレンドフォロー
トレンドフォローは、相場が既存のトレンドに従って動くことを仮定し、その方向にトレードする戦略です。
ボリンジャーバンドを使用したトレンドフォロー戦略では、以下のポイントに注目します。
中間バンドの方向性
- 中間バンドが上向いている場合、強気のトレンドと見なして上昇相場に参加することが考えられます。
- 中間バンドが下向いている場合、弱気のトレンドと見なして下降相場に参加することが考えられます。
バンドの幅の拡大と収縮
- トレンドの開始を示す可能性があるのは、バンドの幅が急激に広がるときです。これはエキスパンションと呼ばれ、新たなトレンドが始まる可能性があります。
- バンドの幅が急激に収縮すると、トレンドの終了や一時的な静かな相場が示唆されることがあります。
中間バンドでのサポートとレジスタンス
- トレンドが強力である場合、価格は中間バンドをサポートまたはレジスタンスとして利用することがあります。
- 中間バンドでのサポートは、強気のトレンドが継続する可能性があるサインと見なされます。
ボリンジャーバンドを利用した逆張りとトレンドフォローの戦略は、相場の異なる状況に適応するために組み合わせて使われることがあります。
トレーダーは市場の特性や相場の状況に応じて、適切なアプローチを選択します。
【まとめ】
いかがだったでしょうか?
今回はボリンジャーバンドについて詳しくお話させていただきました。
ボリンジャーバンドはFX初心者の人からかなりたくさんの質問がきていましたので、今回ここでしっかりと解説させていただきました。
トレードにおいて実践的な内容のお話をしましたので、理解してもらえれば明日からすぐ使えるようになると思います。
ぜひ参考にしてみて下さいね。
最初の方でもお話させていただいた通りうちのタケルFXスクールは投資助言代理業を保持してFXスクールの運営を現在10年運営させていただいております。
初心者の方が6割以上で主婦の方からお仕事されている方など、様々な方が私のFXスクールで学んでいただいております。
スクールの詳しい内容や生徒さんの実績などもっと知りたい方の為に説明会を用意しております。
この機会に話だけでも聞いてみてはいかがでしょうか?
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長くなりましたがこの記事を通して少しでも多くの方の人生をそして、生活をより豊かになる方向へと導けたら幸いです。
そして何よりFXというものを通してたくさんの幸せを一緒に共有できる方が増えますことを祈っております。
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執筆者:日本FX教育機構代表理事 投資判断者 野口健幸
監修:日本FX教育機構代表理事 投資判断者 野口健幸