はじめまして。
日本FX教育機構代表理事の野口健幸と申します。
私は金融庁の投資助言業に登録したFXスクールを10年運営させていただいております。
今回はキャリートレードについてのお話をさせていただきます。
近年の円安でかなり話題となった内容なのでしっかり最後まで読んで覚えるようにして下さいね。
キャリートレード(Carry Trade)は、通貨の金利差を利用して利益を得るトレード戦略の一つです。
この戦略では、高金利通貨を買い、低金利通貨を売ることで、金利差を受け取ることを目指します。
以下に、キャリートレードの考え方や基本的な仕組みを詳しく説明します。
目次
【基本的なアイディア】
キャリートレード(Carry Trade)の基本的なアイディアは、通貨の金利差を利用して収益を上げるという戦略です。
以下に、キャリートレードの基本的なアイディアを詳しく説明します。
金利差の利用
- キャリートレードの主な考え方は、異なる通貨の金利差を活かすことです。
通常、ある国の通貨を保有し、同時に他の国の通貨を借り入れることで、金利差から生じるスワップ(オーバーナイト金利)や金利収益を狙います。
高金利通貨の保有
- キャリートレードでは、高金利通貨を選択して保有します。
これは、金利が高い国の通貨を所有することで、その通貨に対して毎日のスワップ収入が発生するからです。
低金利通貨の借り入れ
- 同時に、低金利通貨を借り入れます。
低金利通貨を借り入れることで、その通貨に対する金利支払いが発生しますが、高金利通貨で得られる金利収入がこれを上回ることを期待します。
ポジションの保有期間
- キャリートレードは通常、中長期的なポジションを保有する戦略です。
ポジションをオーバーナイトに保有することで、金利差から生じるスワップ収入を得ることができます。
リスク管理
- 価格変動リスクに対処するため、キャリートレーダーはリスク管理を重視します。
通貨の価格変動によっても損失が生じるため、慎重なポジションサイジングやストップロスの活用が重要です。
通貨選択の考慮
- 通貨選択は重要な要素であり、金利差だけでなく、通貨の将来の動向や経済指標なども考慮されます。
また、政治的なリスクやイベントリスクにも留意する必要があります。
例
- 具体的な例として、日本円(低金利通貨)を借り入れて、オーストラリアドル(高金利通貨)を保有することで、オーバーナイト金利の差からスワップ収入を得ることが考えられます。
キャリートレードは市場環境によっては収益を上げることができますが、同時にリスクも伴います。
金利政策の変更や予測外のイベントに対する敏感さが求められるため、トレーダーは慎重な分析とリスク管理が欠かせません。
【通貨選択】
キャリートレードにおいて通貨を選択する際には、主に金利差が重要な要素となります。
以下に、キャリートレードの通貨選択において考慮すべき要素を詳しく説明します。
金利差
- キャリートレードの中心的な要素は、異なる通貨の金利差を活かすことです。
通常、高金利通貨を保有し、低金利通貨を借り入れることで金利差から生じるスワップ収入を狙います。
通貨ペアごとの金利差を確認し、差が大きいほどポテンシャルが高まります。
経済の健康状態
- 選択する通貨の経済の健康状態は重要です。
通貨が強い経済基盤を持ち、安定している場合、キャリートレードにおいてもリスクが低減されます。
逆に、不安定な経済の通貨はリスクが高まる可能性があります。
中央銀行の政策
- 通貨の金融政策は重要な要素です。
中央銀行の政策が金利差に影響を与えるため、金利の変動が予想される通貨を選ぶことが有益です。
金融政策発表や中央銀行の発言などを注視します。
政治的・地政学的リスク
- 選択する通貨の政治的な状況や地政学的なリスクも考慮する必要があります。
安定した政治状況がキャリートレードにおいて重要です。
予測不能な政治的イベントは通貨価格に大きな変動をもたらす可能性があります。
流動性
- 流動性の高い通貨ペアを選択することが望ましいです。
流動性が低い通貨は、スプレッドが広がりやすく、ポジションを開いたり閉じたりする際に不利になる可能性があります。
市場の期待
- 市場の期待やトレンドも通貨の選択に影響を与えます。
市場参加者の予想やトレンドを把握し、それに基づいてポジションをとることが重要です。
例えば、高金利通貨として知られる豪ドル(オーストラリアドル)やNZドル(ニュージーランドドル)を選ぶことが一般的ですが、これは金利差が比較的大きいためです。
ただし、通貨選択は市場環境やトレーダーのリスク許容度によって変わるため、慎重な分析が必要です。
【ポジションの保有期間】
キャリートレードのポジションの保有期間は一般的に中長期的なものです。
このトレード戦略は金利差を利用するものであり、金利収入を得るためにポジションをオーバーナイトに保有します。
以下に、キャリートレードのポジションの保有期間に関する詳細を説明します。
中長期的な戦略
- キャリートレードは通常、数週間から数か月にわたる中長期的なトレードを対象とします。
金利差が発生するのはオーバーナイトの間であり、短期的なデイトレードには向いていません。
オーバーナイト金利の活用
- キャリートレードでは、オーバーナイト金利やスワップポイントを主要な収益源としています。
トレーダーは高金利通貨を保有し、低金利通貨を借り入れることで、毎日の金利差からスワップ収入を得ることが期待されます。
経済サイクルや金融政策の変化に対応
- キャリートレードは通常、経済サイクルや中央銀行の金融政策の変化に対応する戦略です。
金利差が変動する可能性があるため、これらの要因の変化に敏感に対応する必要があります。
リスク管理
- 長期的なポジションを保有する場合、リスク管理が非常に重要です。
通貨ペアの価格は変動する可能性があり、損失を最小限に抑えるためには慎重なリスク管理戦略が必要です。
経済指標やイベントリスクの注意
- ポジションを保有する期間が長いため、経済指標やイベントリスクに対する注意が必要です。
重要な経済指標や中央銀行の発表がある場合、市場の動きが激しくなる可能性があるため、これらの要因を考慮することが重要です。
キャリートレードは金利差を追い求める戦略であり、短期的な価格変動よりも金利差の累積を重視します。
しかし、市場状況やトレーダーのリスク許容度によっては、ポジションの保有期間が変わることもあります。
【リスク管理】
キャリートレードにおけるリスク管理は非常に重要です。
このトレード戦略では金利差を利用して収益を上げることが目的であり、その中で損失を最小限に抑えるために慎重なリスク管理が求められます。
以下に、キャリートレードのリスク管理に関するポイントを説明します。
適切なポジションサイジング
- ポジションサイジングはトレーダーがどれだけの資本をリスクにさらすかを決定する重要な要素です。
リスクを適切に分散し、予測できない市場変動による損失を最小限に抑えるために、ポジションサイズを慎重に計算することが重要です。
ストップロスの設定
- トレーダーは予め定めた損失限度を示すストップロスを設定することが必要です。
ポジションが逆行した場合には、事前に設定されたストップロスで損失を制限し、大きな損失を防ぎます。
経済指標やイベントリスクへの対応
- キャリートレードは長期的な戦略であるため、市場に影響を与える経済指標やイベントリスクに敏感に対応する必要があります。
ポジションを保有する期間が長いため、重要なイベントが近づくとリスクを最小化するための対策が必要です。
トレーディングプランの策定
- トレーダーは事前にトレーディングプランを策定し、ポジションを管理するルールを明確にしておくべきです。
トレードの目的や条件、リスク許容度、エントリーポイント、出口戦略などを含むトレーディングプランがあれば、冷静な判断が可能となります。
継続的なモニタリング
- ポジションを保有している間は市場の状況を継続的にモニタリングすることが不可欠です。
市場の変動や予想外の出来事に迅速に対応できるようにし、ポジションを最善の状態で管理します。
市場状況の変化への柔軟な対応
- キャリートレードは長期的なトレードであるため、市場状況が変化する可能性があります。
トレーダーは市場の変動に柔軟に対応し、必要に応じてポジションを調整することが求められます。
キャリートレードにおいては、リスク管理が成功するかどうかがトレードの成否に大きな影響を与えます。
損失を最小限に抑え、安定したリターンを追求するためには、慎重なリスク管理が不可欠です。
【まとめ】
いかがだったでしょうか?
今回はキャリートレードのお話をさせていただきました。
昨今の円安で話題となった内容だったので、FX初心者の方でもかなり頭に入る内容だったのではないかなと思います。
しっかり覚えて来年のトレードに活かして下さいね。
最初の方でもお話させていただいた通りうちのタケルFXスクールは投資助言代理業を保持してFXスクールの運営を現在10年運営させていただいております。
初心者の方が6割以上で主婦の方からお仕事されている方など、様々な方が私のFXスクールで学んでいただいております。
スクールの詳しい内容や生徒さんの実績などもっと知りたい方の為に説明会を用意しております。
この機会に話だけでも聞いてみてはいかがでしょうか?
▼タケルFXスクールのHP▼
https://www.fxschool.or.jp/
長くなりましたがこの記事を通して少しでも多くの方の人生をそして、生活をより豊かになる方向へと導けたら幸いです。
そして何よりFXというものを通してたくさんの幸せを一緒に共有できる方が増えますことを祈っております。
▼野口からのご挨拶▼
https://www.fxschool.or.jp/company/greeting/
執筆者:日本FX教育機構代表理事 投資判断者 野口健幸
監修:日本FX教育機構代表理事 投資判断者 野口健幸